留学記:舘野航平先生

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留学記:舘野航平先生

舘野航平 慶應義塾大学薬学部 分子腫瘍薬学講座

Kohei Tateno

私は2023年7月から慶應義塾大学薬学部 分子腫瘍薬学講座に出向し、柴田淳史教授のご指導のもとで研究を行っています。柴田研究室はこれまで、DNA修復の分野において世界をリードする成果を次々と発表してきました。近年、化学療法や放射線療法で引き起こされるDNA損傷の修復ががん治療に密接に関わっていることが明らかになっており、私は特に食道がんのDNA修復経路に着目した新しい治療法の開発を目指して研究を進めています。

出向当初は、研究室内で交わされるディスカッションを理解するのに苦労しました。しかし、柴田先生の温かいご指導や、相談に乗ってくださるラボメンバーの皆さまのサポートのおかげで、現在では着実な成長を実感しております。また2024年度には海外学会での口頭発表の機会をいただき、英語で研究内容を伝える難しさを痛感するとともに、自身の研究の意義を改めて考える貴重な機会となりました。研究室では国内外の様々な研究者と交流させていただく機会も多いため、他分野の研究や最新の知見に触れることができ、非常に充実した日々を送っています。